ワタシノタイヨウ
翌日……

私は放課後になると、急いで資料室へ向かった。

いつも勉強を口実に会いに行っていた為、今日はそれ以外で彼に会えると思うと、放課後が待ち遠しくてならなかった。


資料室の前まで来ると、いつものようにそっとドアを開けようとする。

でもまだ彼は来ていないのか、ドアには鍵がかかっていて開かなかった。


(まだ来てないかぁ。張り切って早く来すぎちゃったかな…)


仕方がないので、しばらくドアの前で彼が来るのを待つ事にした。

10分ほど待って、ちょっと不安になりかけたとき、向こうからゆっくり廊下を歩いて来る彼の姿が目に入った。


(よかった‥)


私は一応周りに誰もいない事を確認してから、彼に手を振る。

それに気付いた彼は、特に慌てる様子もなく、ゆっくり私に近づき、


「悪い、待たせて。」


そう言ってドアを開け中に入っていった。


(やっぱり、無愛想‥)


そんな彼の態度にすっかり慣れてしまった私は、彼の背中に微笑みながら後について中へ入った。




「今日は悪いな‥」


『いえいえ、勉強教えて貰ってるお礼ですから。』


私はただ自分が彼といたいだけとはもちろん言えず、とりあえずそう言って笑顔で答えた。


「じゃあ、さっそくだけど‥まずここの段ボールを開けて、こっちにしまっておいてくれ。」


彼は山積みになっている段ボールを指して言った。


『了解〜』


私はさっそく作業を始める。



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