ワタシノタイヨウ
移動の為、ツキコと廊下を並んで歩いていると、向こう側からこちらに向かって歩いて来る彼の姿が見えた。
私はとっさにうつむき、ツキコの制服の裾をギュッと掴む。
少しツキコの横に隠れるようにして彼とすれ違った。
「大丈夫…?」
ツキコは心配そうに私の顔を覗き込んだ。
『うん、平気…』
私は彼女に心配させまいと、無理やり笑顔を作って見せる。
そんな私を見てツキコはため息をつき、何も言わずによしよしと私の頭を撫でた。
私は彼女の存在に優しさに、かなり救われていた。
私はふと思う…。
(彼を救ってあげる人はいるの…?)
私は自分がこれから彼の為に、何をしてあげられるのか解らないでいた。
彼の苦しみを少しでも取り除いてあげたい。けど…そこまで踏み込んでしまっていいものなのか…。
でも、このまま彼をほっとく事は私には出来ない。
私がこのまま何もしなかったら、誰が彼を救ってあげるの?
ううん、私じゃ彼を救う事は出来ないかもしれない。
この先、他の誰かが彼を救ってくれるのかもしれない…。
それでも…、今私が何もしないでいるのはいやだった。
やれるだけの事をして、それでもダメなら諦めもつくけど…。
私はまだ、彼の為に何もしていない。
彼が何に苦しんでいるのかさえ知らない。
(先生の笑顔をもう一度見たいよ…)
彼の笑った顔を思い出しながら、私はやっと決心が付く。
もう一度彼に会って話してみようと心に決めたのだった。
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
私はとっさにうつむき、ツキコの制服の裾をギュッと掴む。
少しツキコの横に隠れるようにして彼とすれ違った。
「大丈夫…?」
ツキコは心配そうに私の顔を覗き込んだ。
『うん、平気…』
私は彼女に心配させまいと、無理やり笑顔を作って見せる。
そんな私を見てツキコはため息をつき、何も言わずによしよしと私の頭を撫でた。
私は彼女の存在に優しさに、かなり救われていた。
私はふと思う…。
(彼を救ってあげる人はいるの…?)
私は自分がこれから彼の為に、何をしてあげられるのか解らないでいた。
彼の苦しみを少しでも取り除いてあげたい。けど…そこまで踏み込んでしまっていいものなのか…。
でも、このまま彼をほっとく事は私には出来ない。
私がこのまま何もしなかったら、誰が彼を救ってあげるの?
ううん、私じゃ彼を救う事は出来ないかもしれない。
この先、他の誰かが彼を救ってくれるのかもしれない…。
それでも…、今私が何もしないでいるのはいやだった。
やれるだけの事をして、それでもダメなら諦めもつくけど…。
私はまだ、彼の為に何もしていない。
彼が何に苦しんでいるのかさえ知らない。
(先生の笑顔をもう一度見たいよ…)
彼の笑った顔を思い出しながら、私はやっと決心が付く。
もう一度彼に会って話してみようと心に決めたのだった。
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