ワタシノタイヨウ
『はぁ〜晴れちゃったな。』


休み時間、教室の窓から空を見上げ、ため息をひとつ…。


「なぁにため息なんてついてるの?」


肩をポンっと叩かれ振り向くと、ツキコが笑顔で立っていた。


『あぁ、ツキコかぁ。』


「何それ。どうしたん?もしかして昨日何かあった?」


私が元気のない返事をしたので、少し心配そうに聞いてくる。


まだツキコに昨日の事を報告していなかった私は、


『ん〜昨日ね………』


昨日あった事をツキコに話す。


「なんか、結構いい感じになってるじゃん。」


と言って私の背中を叩いた。


『え〜どこがぁ。なんか、からかって楽しんでるだけな気がするけど…。』


「でもさ、それってカスミにだけなんじゃない?特別って感じ?」


『えっ…そうかな……』


私は少し考えこむ。


たしかに、あんまり女子と話している姿は見たことがなかった。


生徒の中では、私が一番彼の事を知っているかも……。


私の顔が少しニヤつく。


それを見たツキコは


「も〜調子いいんだから。んで、ため息の理由は?」


笑いながら私の顔を覗き込む。


『あのね、最近部活行ってないの先生にばれてて…今日は行けって言われた。雨だったら行かなくてすんだんだけど……』


「あぁ、雲一つない青空だねぇ」


ツキコは空を見上げ笑った。


『しょうがないから、今日は行くかぁ。』


私が大きく伸びをすると、ちょうどチャイムが鳴った。



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