ワタシノタイヨウ
『もぉ〜少しは手加減してよ〜』


「これでも、かなり手加減してんだけどっ」


私たちがギャアギャア言いながら勝負していると、まわりから「またあの2人やってるよ」と呆れられた。


そのうちギャラリーも増え周りにからかわれながら結局勝負は私が負けてしまった。


「やりぃ、オレの勝ち〜」


ユウ君は嬉しそうに跳びはねて喜んでいる。


疲れ果てた私は、


『はい、はい。私の負けです。』


と言ってお手上げのポーズをとって見せる。


「そこの2人〜片付けしろ〜」


いつの間にか終わりの時間になっていて、みんな片付けに入っていた。


そこへ男子の部長が私たちのそばにやって来て、


「帰りお好み焼き屋よってくんだけど、おまえらも行く?」


「行きます!」


ユウ君は考える間もなく答えた。


そしてすぐにハッとして返事のない私の方を見ると、


「先輩も行く‥よね‥」


不安そうに私を見てたずねた。


『うん。もち行くよ。腹ぺこだも〜ん。』


私が笑顔で返事をするとユウ君も嬉しそうに笑顔になる。


「じゃあ、着替えたら校門前に集合な。」



*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
< 62 / 156 >

この作品をシェア

pagetop