ワタシノタイヨウ
次の日私は、早めに学校へ着いたので、部活の前に彼がいるかどうか見に行った。
部屋の前に着くと少しドアが開いている。
(先生来てるな♪)
部活が終わったら来てもいいか、彼に聞こうと思いドアに手をかけたとき、話し声が聞こえてきた。
(んっ、誰かいる?)
なんとなく聞き覚えのある声だと思い、そっと開いているドアの隙間から中を覗く。
(あっ…)
そこにはユウ君の姿があった。
ぼそぼそと何かを話していたが、声が小さくて内容まではわからない。
(やっぱりユウ君、先生に何か用事があったんだ…)
ユウ君の横顔があまりにも真剣で彼と何を話しているのか気になったけど……
(でも、こそこそ盗み聞きはよくないよね…)
そう思った私は、とりあえず部室へ行こうとドアの前から離れようとした。
でも…その瞬間……
「オレはっ、お前を許してなんかいねぇからなっ!」
ユウ君の怒鳴り声が聞こえた。
私の足はピタリと止まる。
「……すまない。」
彼の震えた声が私の耳に届いた。
「…っいくら謝ったって、姉ちゃんはもう戻ってこない。姉ちゃんを返せよっ!」
ユウ君は彼につかみ掛かり、
「…返せっ、姉ちゃんを返せ…」
何度も何度もそう言って、きつく握りしめた拳で、彼の身体を叩いた。
「…………」
彼は何も言わず、ただ黙ってじっとユウ君を見つめている…。
その表情はとても切なく、そしてとても苦しそうだった。
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
部屋の前に着くと少しドアが開いている。
(先生来てるな♪)
部活が終わったら来てもいいか、彼に聞こうと思いドアに手をかけたとき、話し声が聞こえてきた。
(んっ、誰かいる?)
なんとなく聞き覚えのある声だと思い、そっと開いているドアの隙間から中を覗く。
(あっ…)
そこにはユウ君の姿があった。
ぼそぼそと何かを話していたが、声が小さくて内容まではわからない。
(やっぱりユウ君、先生に何か用事があったんだ…)
ユウ君の横顔があまりにも真剣で彼と何を話しているのか気になったけど……
(でも、こそこそ盗み聞きはよくないよね…)
そう思った私は、とりあえず部室へ行こうとドアの前から離れようとした。
でも…その瞬間……
「オレはっ、お前を許してなんかいねぇからなっ!」
ユウ君の怒鳴り声が聞こえた。
私の足はピタリと止まる。
「……すまない。」
彼の震えた声が私の耳に届いた。
「…っいくら謝ったって、姉ちゃんはもう戻ってこない。姉ちゃんを返せよっ!」
ユウ君は彼につかみ掛かり、
「…返せっ、姉ちゃんを返せ…」
何度も何度もそう言って、きつく握りしめた拳で、彼の身体を叩いた。
「…………」
彼は何も言わず、ただ黙ってじっとユウ君を見つめている…。
その表情はとても切なく、そしてとても苦しそうだった。
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