ワタシノタイヨウ
昨日の事で学校へ向かう足どりが重かった。
あの後私は部活にも出ず彼にも会わず、家へ帰ってしまっていた。
(ユウ君がサエさんの弟……)
ただこの事実を私が知ってしまった事を、2人は知らないわけで…
だから私はいつも通りでいなくちゃと思い、気分は憂鬱ながらも部活へ向かっている。
彼にも会いに行こうと思ってはいるが、私はこの事を彼に話したほうがいいか迷っていた。
『はぁ…』
私がため息をつきながら歩いていると、後ろから急にバンっと背中を叩かれた。
「カスミ先輩、何ため息ついてんの?」
(あっユウ君……ため息の原因は君なんですけど……)
私は横目でチラッとユウ君を見て
『別にぃ…』
「なんだよ、その気のない返事。あっそういえば、昨日部活サボっただろ。」
そう言ってユウ君は私をじろっと睨む。
私は一瞬昨日のユウ君と彼のやり取りを思い出し、目をそらしてしまった。
『私だって、いろいろあるの!』
動揺を悟られないよう、私もユウ君の背中を叩いてごまかす。
「いろいろってなんだよ。暇人のくせに。」
『暇人で悪かったわね。そっちだって彼女の一人もいなくて暇人のくせにぃ。』
私はいつものように悪態をついてみる。
「あのさぁ、先輩に言われたくないんですけど。そっちだって男いないじゃん。」
そう言ってバカにしたように鼻で笑った。
『…うっ…いる…もん。』
悔しかった私は、バレバレの嘘をついた。
きっと「嘘つき」とか言われて、何かされると思い、少し身構えていると……
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
あの後私は部活にも出ず彼にも会わず、家へ帰ってしまっていた。
(ユウ君がサエさんの弟……)
ただこの事実を私が知ってしまった事を、2人は知らないわけで…
だから私はいつも通りでいなくちゃと思い、気分は憂鬱ながらも部活へ向かっている。
彼にも会いに行こうと思ってはいるが、私はこの事を彼に話したほうがいいか迷っていた。
『はぁ…』
私がため息をつきながら歩いていると、後ろから急にバンっと背中を叩かれた。
「カスミ先輩、何ため息ついてんの?」
(あっユウ君……ため息の原因は君なんですけど……)
私は横目でチラッとユウ君を見て
『別にぃ…』
「なんだよ、その気のない返事。あっそういえば、昨日部活サボっただろ。」
そう言ってユウ君は私をじろっと睨む。
私は一瞬昨日のユウ君と彼のやり取りを思い出し、目をそらしてしまった。
『私だって、いろいろあるの!』
動揺を悟られないよう、私もユウ君の背中を叩いてごまかす。
「いろいろってなんだよ。暇人のくせに。」
『暇人で悪かったわね。そっちだって彼女の一人もいなくて暇人のくせにぃ。』
私はいつものように悪態をついてみる。
「あのさぁ、先輩に言われたくないんですけど。そっちだって男いないじゃん。」
そう言ってバカにしたように鼻で笑った。
『…うっ…いる…もん。』
悔しかった私は、バレバレの嘘をついた。
きっと「嘘つき」とか言われて、何かされると思い、少し身構えていると……
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