ワタシノタイヨウ
部活中の私はユウ君が気になって集中できずに、そちらをチラチラ見てばかりいた。
ユウ君はいつも通り、みんなと楽しそうに笑っている。
(あっ…)
一瞬ユウ君と目が合った。
ユウ君も「あっ」という表情をしたあと、少し照れた顔で私に向かってニッコリ笑う。
(あの笑顔されちゃうと…弱いんだよなぁ…)
私もとりあえず笑顔で返したけど…うまく笑えていたかは自信がなかった。
「鈴原〜ぼーっとしてないで、コート入れぇ。」
今井先生の大きな声が響く。
『はぁ〜い!』
私は慌ててコートまで走った。
「昨日サボった分も、しっかり動けよ〜」
『わかってますよぉ。』
今井先生の前を通り過ぎながら、ちょっとむくれて見せる。
彼は笑いながら、私が通り過ぎる瞬間小声で呟いた。
「オレ見ちゃったんだよね。」
『…えっ?』
私は先生の前で足を止める。
「神尾と…抱き合ってたでしょ」
私の耳元で囁いた。
『えっ、それは違っ…』
「ふぅん、でもオレ見たし。」
今井先生はいつもと違っていた。
前に一度聞いた事のある喋り方だった。
普段は自分の事を「僕」と言うけど、今は「オレ」と言っている。
なんとなく嫌な感じがして、ふと頭によぎった事を口に出してしまった。
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
ユウ君はいつも通り、みんなと楽しそうに笑っている。
(あっ…)
一瞬ユウ君と目が合った。
ユウ君も「あっ」という表情をしたあと、少し照れた顔で私に向かってニッコリ笑う。
(あの笑顔されちゃうと…弱いんだよなぁ…)
私もとりあえず笑顔で返したけど…うまく笑えていたかは自信がなかった。
「鈴原〜ぼーっとしてないで、コート入れぇ。」
今井先生の大きな声が響く。
『はぁ〜い!』
私は慌ててコートまで走った。
「昨日サボった分も、しっかり動けよ〜」
『わかってますよぉ。』
今井先生の前を通り過ぎながら、ちょっとむくれて見せる。
彼は笑いながら、私が通り過ぎる瞬間小声で呟いた。
「オレ見ちゃったんだよね。」
『…えっ?』
私は先生の前で足を止める。
「神尾と…抱き合ってたでしょ」
私の耳元で囁いた。
『えっ、それは違っ…』
「ふぅん、でもオレ見たし。」
今井先生はいつもと違っていた。
前に一度聞いた事のある喋り方だった。
普段は自分の事を「僕」と言うけど、今は「オレ」と言っている。
なんとなく嫌な感じがして、ふと頭によぎった事を口に出してしまった。
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