ワタシノタイヨウ
久しぶりに学校へ来た私は、部室へ行く前に彼の仕事部屋を覗きに向かった。
いつものように、部屋の前で一呼吸。
なんだか少しドキドキしていた。
(ちょっと緊張してきたかも…)
ドアを2回ノックする。
そっとドアを開きながら声をかけた。
『青山先生…鈴原でーす、いますかぁ。』
返事はなかったけど、彼の背中は見えた。
なんだかホッとする。
『入りますよ〜。』
私はもう一度声をかけてから中へ入った。
近くまで行き彼の横顔を見る。
『先生、久しぶりですね♪』
私は笑顔で彼の顔を覗き込むように話しかけた。
「ああ…」
なんだかそっけない返事が返ってくる。
彼はまだ一度も私の顔を見ていなかった。
なんとなくいつもと違う雰囲気を感じ、私はもう一度彼の顔を覗き込んだ。
『先生……?』
私が不安そうに声をかけると、こちらを向き優しく微笑みながら
「悪いな、今日はもう職員室に戻らないといけないんだ…」
そう言って彼は机の上を片付け始めた。
(えっ……)
私は彼の優しい笑顔に違和感を感じた。
彼のせわしなく動く手をじっと見つめながら、
『じゃあ今日はもうここには来ないですか?』
少しでも話しをしたかった私は、彼に聞いてみた。
「今日はもうここには来ないよ」
そう言って彼は立ち上がると、
「部屋閉めるから、ほら出て。」
私の背中を押しながら歩き出す。
私はそれに従って部屋から出て、鍵をかけている彼をじっと見つめていた。
彼に触れられた背中が熱い。
「これから部活だろ。早く行け」
私を見ずに手をひらひらと振った彼は、そのまま廊下を歩いて行ってしまった。
『あっ…』
私は彼の背中に向かって何か言おうとして手を伸ばしたけど、上手く言葉が出てこなかった。
(なんだか今日の先生変だった?気のせいかなぁ…)
私は心に小さな不安を抱きつつ、部活へ向かったのだった。
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*
いつものように、部屋の前で一呼吸。
なんだか少しドキドキしていた。
(ちょっと緊張してきたかも…)
ドアを2回ノックする。
そっとドアを開きながら声をかけた。
『青山先生…鈴原でーす、いますかぁ。』
返事はなかったけど、彼の背中は見えた。
なんだかホッとする。
『入りますよ〜。』
私はもう一度声をかけてから中へ入った。
近くまで行き彼の横顔を見る。
『先生、久しぶりですね♪』
私は笑顔で彼の顔を覗き込むように話しかけた。
「ああ…」
なんだかそっけない返事が返ってくる。
彼はまだ一度も私の顔を見ていなかった。
なんとなくいつもと違う雰囲気を感じ、私はもう一度彼の顔を覗き込んだ。
『先生……?』
私が不安そうに声をかけると、こちらを向き優しく微笑みながら
「悪いな、今日はもう職員室に戻らないといけないんだ…」
そう言って彼は机の上を片付け始めた。
(えっ……)
私は彼の優しい笑顔に違和感を感じた。
彼のせわしなく動く手をじっと見つめながら、
『じゃあ今日はもうここには来ないですか?』
少しでも話しをしたかった私は、彼に聞いてみた。
「今日はもうここには来ないよ」
そう言って彼は立ち上がると、
「部屋閉めるから、ほら出て。」
私の背中を押しながら歩き出す。
私はそれに従って部屋から出て、鍵をかけている彼をじっと見つめていた。
彼に触れられた背中が熱い。
「これから部活だろ。早く行け」
私を見ずに手をひらひらと振った彼は、そのまま廊下を歩いて行ってしまった。
『あっ…』
私は彼の背中に向かって何か言おうとして手を伸ばしたけど、上手く言葉が出てこなかった。
(なんだか今日の先生変だった?気のせいかなぁ…)
私は心に小さな不安を抱きつつ、部活へ向かったのだった。
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