ワタシノタイヨウ
「こぉら、覗きかぁ。」
私の後ろから覆いかぶさるように壁に両手をつき、耳元で囁く声が聞こえた。
驚いた私は、後ろを振り返る。
(えっっ…!)
すぐ目の前に今井先生の顔があった。
「おぉっと。」
一瞬驚いた顔をした今井先生だったけど、すぐニヤっと笑い、
「このままキス…する?」
そう言って私の顎を指で少し持ち上げる。
(はあっ!?何言ってんの?)
『ちょっ…離して下さいっ!』
私は慌てて今井先生の腕を振り払った。
その拍子に手がドアにぶつかり、ガタンと大きな音をたてる。
(あっ、やっばぁ……)
その音を聞きつけて、誰かが近づいてくる足音が聞こえた。
(ま、まずいっ…)
とりあえず逃げようと思い、私が動き出そうとすると、今井先生に首に腕を回され動けなくなる。
(何するのよっ!)
私は心の中で叫びながら、今井先生を睨みつけた。
私たちがそんなやり取りをしていると……
ガラッ
勢いよくドアが開く。
そこには、私たちをじっと見つめる青山先生の姿があった。
*‥*‥*‥*‥*‥*‥*‥*