時を超えた恋 - 新撰組と毒舌最強少女 -【完】
沖「私で発散しないでくださいよ〜。私は発散される側じゃなくて発散する側ですから。」
瑠『黙れ腹黒。』
沖「それより引きずるの止めてください………。」
苦しそうな顔をする沖田さん。
離してあげよっかな。
でも逃げそうだからなぁ………。
と、思ってると
――――ギュ…
瑠『!!』
沖田さんが
手を繋いできた。
沖「引きずるより、こっちの方が良いです。」
ニコッと笑う沖田さん。
瑠『………私の手、たぶん汗ばんでますよ。』
沖「良いんですよ。さぁ、帰りましょう。」
沖田さんが私の手を引っ張って歩き出す。
まぁ、良いか。
たまには手を繋ぐのも………。
静かな夕暮れの
オレンジ色の光の中で
手に伝わる温もりを感じながらそう思った。
これが
嵐の前の静けさとは気づかずに――……