時を超えた恋 - 新撰組と毒舌最強少女 -【完】



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時というのは、残酷で。



瑠『……だいぶ、消えてきてるな。』


あの日から数週間、写真の中の瑠偉は、もうほとんど消えかけていた。



全て消えたとき、瑠偉も消えるのだろう。


なんの痕跡も残さず、誰の記憶にも残ることなく。





瑠『私は……。』


どうしたいのだろう。


生きたいのだろうか。この時代のみんなと。




消えるとき、何を思うのだろうか。






そのとき、

―――ガラッ



沖「……瑠偉さん。」



襖が開いて、沖田さんが入ってきた。



瑠『どうしたんですか。沖田さん。』



瑠偉はペンダントを閉じ、写真を隠した。




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