時を超えた恋 - 新撰組と毒舌最強少女 -【完】
だけど、そんなことを考える前に、ある人物が私の頭をよぎった。
なぜ、あの人が思い浮かんだのか分からない。
いや、今はそれより
瑠『……沖田さん。』
私は、頭を下げた。
瑠『すみません。私、沖田さんの気持ちには応えられないんです。』
私は頭を下げているから、沖田さんがどんな表情なのか分からない。
起こっているのか泣いているのか………。
それでも
瑠『沖田さんのこと、信頼してます。好きです。
でも、恋愛感情で好きではないんです。』
私の本音を、聞いてほしかった。
それだけ。
沖「顔を、上げてください。」
どんな感情が込められているのか分からない声で言われた。
私が顔を上げると、
瑠『……え?』
予想外に、沖田さんは笑っていた。
沖「分かってたんです。答えは。
それでも、言いたかったんです。」
吹っ切れたように、明るく笑う沖田さんを見て、少し胸が痛んだ。