時を超えた恋 - 新撰組と毒舌最強少女 -【完】
ひとしきり笑った沖田さんは、息を整え話し出した。
沖「少しだけ……教えてあげますよ。」
そう言って、沖田さんは言葉を紡ぐ。
沖「瑠偉さん、その人の前じゃ、敬語じゃありません。
そりゃ、他の人相手でも時々敬語が外れてます。
……でも。」
ーー…常に敬語が外れているのは、その人にだけです。一番、心を開いているんでしょう?
そう言って、沖田さんはふんわり、優しく笑った。
それは、吹っ切れた爽やかな顔で、私を後押ししてくれているようにも思えた。
私が一番、心を開いている人。
私が常に敬語を外して話している人。
なんとなく、頭に浮かんだその人の顔に私は苦笑した。
まさか、あの人に惚れていたなんて……。
瑠『不愉快です。』
沖「……はい?」