時を超えた恋 - 新撰組と毒舌最強少女 -【完】
「怖くないのって?怖いわよ。」
『だったら――!』
「でも、私、瑠偉の母親だから。」
『――!?』
母の言葉に
私は押し黙るしかなかった。
本当は、そんなコト言われないと思っていた。
だから
嬉しかったし、ビックリした。
「私ね、母親らしいこと、してみたかったのよ。」
普通に子供の成長をアルバムに収めて
入学を祝って
娘に彼氏ができたらまた祝って
娘の結婚式で泣いて
そんなコトが、母の夢だったらしい。
「でも、一番母親らしいことって……子供を守ることでしょう?」
――…だから、怖くても、受け入れられるの。
そう言った母は
今までで一番、母親らしかったかもしれない。