時を超えた恋 - 新撰組と毒舌最強少女 -【完】
だからなかなか話そうとしない坊主を見て
刀を奴の首筋に当てたんだ
普通は殺されると思うから真実を言って命乞いをするんだ
でも奴は
林 瑠偉は
『殺せばいいと言っている。』
何の戸惑いもなくそう言った
林の目は
怯えなんて微塵も無い強い目
でも、感情が一切無い冷たい目でもあった
ああ、コイツは
死ぬことに恐怖は持っている
しかし、生きることに執着していないんだ
―――なんて難しい矛盾だ
だがそれは
林の過去を聞けば納得できた
一番愛してもらうべき両親に
産まなきゃ良かった………なんて言われていた