ひまわりの丘
*・*・*
空を飛んでしまえば北海道だって近いものだ。
流れて出てきたバッグを掴んで、ロビーを目にしたあたしは驚愕した。
羽田とのこの大きさの差はなに?
そこは、さすがのあたしでも迷いそうにない、小さな小さな空港だった。
「さてと……」
斜め掛けしたバッグのポケットの中を探り、住所の書かれたメモ紙を取りだした。
と、そこへ ――
「 ―― さ~ん」
どこからか聞こえてくる声。
といっても、あたしには関係ない。もう一度、手の中に目線を移す。
だけど。
「 ―― ナさ~ん!……ユナさ~ん!
……水内 由那(ミズウチ・ユナ)さーん!!」
「え?」
空を飛んでしまえば北海道だって近いものだ。
流れて出てきたバッグを掴んで、ロビーを目にしたあたしは驚愕した。
羽田とのこの大きさの差はなに?
そこは、さすがのあたしでも迷いそうにない、小さな小さな空港だった。
「さてと……」
斜め掛けしたバッグのポケットの中を探り、住所の書かれたメモ紙を取りだした。
と、そこへ ――
「 ―― さ~ん」
どこからか聞こえてくる声。
といっても、あたしには関係ない。もう一度、手の中に目線を移す。
だけど。
「 ―― ナさ~ん!……ユナさ~ん!
……水内 由那(ミズウチ・ユナ)さーん!!」
「え?」