ひまわりの丘
【向日葵のように】
「どんなことでもいいから、いつでも頼ってきなさい」
キョウコさんが言った。
その隣にはマモルオジサンとりっちゃん。
それから蒼太君も、見送りに来てくれていた。
「東京へは今日帰るの?」
尋ねると
「午後からの便でね」
と答えてから彼は、すまなそうな顔をした。
「ごめんね、由那ちゃん。
連絡がとれそうな所は電話であたってみたんだけど、地球のどこに居るのかさえもわかんなくて……。
次に帰ってきた時は、あいつにも絶対携帯持たせるから」
その言葉に、あたしは笑顔で頷いた。
「おいっ、行くぞー!」
助手席の窓を開けて、運転席から身を乗り出したジンさんが叫んだ。