ひまわりの丘

「ゆ~なちゃん!」


不意に呼ばれて振り向くと、あの笑顔で立っている。

あたしが一番甘えているのは、あなたの優しさなのかもしれないよ?


「仕事、もう終わりそ?」

「はい。もうじき」

「じゃっ 外で待ってるね」

ってまたニッコリ。
もう、まいっちゃうよなぁ。


*・*・*


少し歩かない? と言われ、近くの遊歩道へ続く道を並んで歩いた。

ここへ来てからは、東京にいた時よりゆっくり時間が流れているように感じる。

それは特に蒼太君と一緒にいる時に思うの。時計の針は、いつもよりのんびりしてるんじゃないかって。

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