ひまわりの丘
なに? ねぇ、なんなの!?
“同じ香り”って、当たり前じゃない!
あたしのシャンプーなんだから。
っていうか誰? まさか空き巣とか?
心臓がバクバクと騒ぐ。
そこへガタンと音がしてドアが開き、下着一枚の姿で出てきた謎の男 ――
何くわぬ顔で歩いてきて、椅子の背にかけてあったジーンズに足を通した。
関心するほど長い手足やキレイな背中のラインに、危うくまた目を奪われそうになって、慌てて視線を逸らした。
「あぁ、サッパリ~」
なんて言って歩いてるけど、上半身は裸のままでいる。
ホントに一体誰なのー?
盗み見るようにそっと眺めた。
腕だけじゃない。胸やお腹にも細身のくせに筋肉が程良くついている、その体。
もしかしたら泥棒かもしれないのに。
あたしが逃げたり悲鳴を上げたりしないのは、その均整のとれた体……と、その上についているパーツのせいかもしれない。
改めて確認したその顔立ちは、やっぱり美しすぎたんだ。