ひまわりの丘
「ごめんね由那ちゃん、さっきは隼太が絡んで」
「ううん」
思いだすと、少しだけまた胸の中がざわめいた。
「アイツ、飲むとすぐにおかしくなるから」
飲まなくったって、おかしな時があるかも……
初めて会った日のことを思い返していた。
「あの時は大丈夫だった? アイツが帰ってきた日」
「え」
ドキっとした。
あの時のことは、蒼太君には言えない。
「シャワーなんて、ジンさんの家のを使えばいいのに、アイツはすぐサキさんに甘えるから」
「サキさん、優しいから」
絶対に言えない。