ひまわりの丘

キャミソールにショートパンツ。

もともと露出の多い服装だけど、それがやけにエッチに見えるのは彼女のスタイルのせいだろうか。

“グラマー”っていうんだろうけど、零れ落ちそうなのは胸だけじゃなくて、ショートパンツからのお尻もだし。

腕や太モモなんかも、全体的にちょっと肉付きがいいっていうか。そんな彼女の存在に圧倒されてしまっていた。


「ナナちゃん、帰ってきてたんだ?」

蒼太君が言った。

「うん。ガッコ、夏休みだからね。
それで、ダレ?」


ナナというその娘は、あたしを顎で指して蒼太君に尋ねた。随分と無遠慮な感じで。


「サキさんの曾孫の由那ちゃんだよ」

「ふーん。それで、家にいるの?」


尋ねておいて、興味がないのがミエミエ。
嫌な感じとまでは言わないけど、あんまり良い印象も受けない。


「ここにはいないよ。ずっと丘の上だから」

蒼太君が答えると

「またぁ~!? わかった。じゃあね!」

と、あっさり去って行った。

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