僕の夏休み(メガネっ子のいた夏…)
―夏祭り―
田舎に帰ってきて、もう一つの楽しみは、夏祭りだ。
おばあちゃんと一緒に夏祭りに行くと、魚屋さんのサブさんがやって来て綿飴をくれた。
大工の太郎さんは竹細工の屋台を出して居て、竹トンボをくれた。
他にもすれ違う人から、おばあちゃんの孫って事だけで、挨拶を何度も、何度もされて、何度も何度挨拶を返した。
おばあちゃんが、そろそろ花火だからあっちに行くと、手を引いて川の土手に連れて行った。
いよいよ待ちに待った花火が始まる。
ワクワクしながらおばあちゃんと待った。
ヒュ~ルルル。ドカーン!
花火が始まった。
お腹に響く花火の音が、僕は大好きだった。
30分程経った頃、クライマックスの連発花火に、祭りも観客歓声も最高潮に達した。