未完成な僕ら


「疲れたぁ…つか、明日おきれないし‥」

ブツブツ言いながら二階の自分の部屋にあがる。


ドアを開けた先に人影が見えて、一瞬体がビクッとなる。

部屋の中を見ると、いつの間に帰ったのか、兄の冬弥(トウヤ)がベッドに座って漫画を読んでいた。

「人の部屋で何やってんの?」


「んー?漫画読んでる」

「いや、そうゆうこと聞いてるんじゃなくて。自分の部屋に持っていって読めばいいじゃん!」

眠くてイライラしていた実都は、強い口調で言う。

すると、

「まぁ、座りな」

と言って冬弥に腕を引っ張られ、隣にに座らされた。



< 7 / 37 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop