【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「では、お気をつけてお帰りください」
「……はい」
「では私は、これで失礼いたします」
「……あの」
「はい?」
「……俺も、笹川が笑った所を一度も見たことはありません」
「……そうですか」
「これは俺が思うことなんですけど、笹川は母親のことを本当に嫌ってるわけじゃないと思います」
「……それはどーゆう意味でしょうか」
「笹川はきっと、寂しいだけなんじゃないでしょうか。……きっとそれを隠すために、わざと冷たい態度を取っているんじゃないかと」
「……もしそれが本当だったら、いいんですがね」