【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「…………」
「では私は、まだ仕事が残っているのでこれで失礼いたします。……お気をつけてお帰りください」
家政婦らしき人はそう言うと、静かに俺の前から立ち去って行った。
そして俺は複雑な気持ちを残したまま、笹川の家をあとにした。
「……笹川」
笹川、お前の心の中は一体どうなってんだ……?
俺にはお前の心の中が全然見えない。
笹川がなにを考えているのかもわからない。
なぁ笹川、俺はお前のそばに居たい。
笹川のことずっと守ってやりたい。
……だから早く俺の気持ちに気付いてほしい。