【完結】キミと運命と裏切りと涙。

「なにをおっしゃっているのですか。お嬢様は社長から愛されることを今までずっと望んでいたじゃありませんか」


「……そうね。でもいまは、愛されたいなんてこれっぽちも思ってない」


「お嬢様……どうしてそんなことをおっしゃるのですか」


「あの人を目を見たら、もう愛されたいなんて思わなかった。例えあの人があたしのことを大事にしてくれてるとしても、あたしはあの人と親子でいることはきっと難しいと思う」


「……お嬢様」


「もっと早く向き合えてれば、こんなことにはならなかったかもしれないのにね」


「…………」


「あたしはもう、あの人と親子で居ることはできない」