【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「知ってる。……でも笹川のこと守りたいっていうのは本心だからさ」


「…………」


「笹川のことわかってあげられるのは、俺だけだからさ」


「……わかったような言い方しないでください」


「別に俺のことは嫌いでも構わない。でもこれだけはわかってほしいんだ」


「……帰ってください」


「俺はずっとお前だけを見てる」


「……え?」


「きっとこれからもずっと、俺はお前だけを見続けると思う」


「……早く帰ってって言ってるでしょ」


「わかった。じゃあまたな」


「……っ」




バタンッ


玄関が閉まる音がした。
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