【完結】キミと運命と裏切りと涙。
*Episode6*〜生まれて初めて気付く気持ち〜

Side咲哉








「……笹川」


「……なんですか」


「あのさ」


「……用件があるなら早く言ってください」


「あのさ、昨日はごめん」


「……いえ。別に気にしてないですから」


「そうか……ならいいんだけど」


「……用件はそれだけですか?」


「え?……ああ、うん」


「なら失礼します」




俺はただ俺の前から立ち去って行く笹川の後ろ姿をジーッと見つめていた。


俺はその後ろ姿を見つめながら、笹川がいまなにを考えているのか考えていた。




「……笹川」


俺はお前が好きだ……。
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