【完結】キミと運命と裏切りと涙。
Side亜矢
ピーンポーン
静かな部屋にインターホンが鳴り、咲哉が来たことを知らせる。
「……はい」
あたしはすぐに玄関を開けた。
「悪いな。いきなりお邪魔したりして」
「……ううん。上がって」
「お邪魔します」
咲哉を部屋に入れて向き合うように座る形になったあたしたち。
咲哉が今日どうしてここに来たのか、あたしには全然わかるハズもなかった。
「……あのさ」
しばらく沈黙が続いたあと、先に口を開いたのは咲哉だった。
「うん……なに?」
咲哉があたしを見つめる目はあまりにも冷たかった。