【完結】キミと運命と裏切りと涙。
あたしは咲哉が好きなハズなのに、こんな形で咲哉と結ばれるのがイヤなんじゃない。
……そうやって咲哉を縛り付ける自分に腹が立ったのかな。
「……仁科?」
気づいたら涙腺が爆発していた。
「ヒックッ……ご、ごめんなさい」
こんな形で咲哉を苦しめようとする自分が情けなく感じた。
好きな人と結ばれることがどれだけ幸せなことなのか、あたしにはまだわからない。
でもこんな形で結ばれることを望んでいたわけじゃない。
ほんとにそう思ってそう言ったわけじゃないの。
ただ咲哉にあたしの気持ちをわかってほしかっただけなの。