【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……俺はただ」


「言い訳なんて聞きたくありません!!……早く帰って」




あたしが背を向けると、先輩の手があたしの頭に乗っかった。


そして先輩は小さく"じゃあな"と呟き帰って行った。




「……っ」


ずるい。先輩はずるい。




さっきはあんなに冷たい言葉ぶつけたくせに、そうやって優しくして。


ずるいよ……ずるいよ。




あたしのこと傷つけたくせに。


あたしのこと苦しめたくせに。




「……ふ」


なんであんな時だけ優しく振る舞ったりするの?




……意味わかんないよ。
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