【完結】キミと運命と裏切りと涙。
ドンッ!!
あたしは部屋の扉に背中をついた。
「……笹川?」
「もうやめて……お願いだからもうそれ以上言わないでください!!」
その先の言葉を聞くのが怖かったんじゃない。
……その言葉に淡い期待を持ってしまう自分が怖かった。
「……俺は」
「やめて!!……もうやめて。お願いだからそれ以上言わないで」
ほんとは先輩の気持ちをもうわかってる。
でも知りたくない。
どうせなら知らないフリをしてしまいたい。
こんなに胸が苦しくなるなんて思いしたくない。