【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「ねぇ咲哉」


どんどん距離を縮めてくる仁科。




「……なっ、なんだよ」


なんかイヤな予感がした。




「もう一度あたしを抱いてよ。昨日みたいにあたしを抱いて?」


そう言って俺の首の後ろに手を回してくる仁科。




「……なっ、なに言ってんだよ。やめろって」


仁科がこんなにも俺を誘惑してくるなんておかしいって。




「なんで?昨日はあんなに激しくあたしを抱いたじゃない。……だったら抱けるでしょ?」


普段の仁科からは想像できないくらい声が高い。




それに普段はこんなこと絶対言うようなヤツじゃない。
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