【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「じゃあなんであたしを抱いたのよ!!……だったら最初から期待させるようなことしないでよ」
「……悪いけど俺、帰るわ」
「え?あっ、ちょちょっと待って!!」
「離せよ。……悪いけど俺は二回もお前のこと抱くつもりねぇから。もし俺がほんとに昨日お前のこと抱いたとしてもな」
「なっ……」
「そんなことしたって俺の気持ちは、全然変わんねぇから」
「……っ」
「俺はお前がそんなにサイテーな人間だったなんて知らなかったよ。……見損なったぜ、お前のこと」
俺がそう言うと仁科は、唇を噛み締めたまま服を持ってそのまま部屋を出て行ってしまった。