【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……莉乃」


「麻衣は先輩のことまだ信じてんの?」


「……え?」


「あたしは先輩のこともう信じられない」


「…………」


「だって麻衣のこと守るって言ったんだよ?……なのにそうやって簡単に裏切るなんて信じられないよ」


「……たしかにそうだけど」


「もしかして麻衣は、先輩のこと信じてんの?」


「…………」




あたしはそこからそれ以上口を開くことはできなかった。


あたしを見つめる莉乃の瞳は、まるで怒りを表しているような感じがしたから。




「……あんなサイテーな人、やめときなよ」
< 280 / 544 >

この作品をシェア

pagetop