【完結】キミと運命と裏切りと涙。
なんでそう言ったのかは自分でもよくわかんないけど、気づいたら無意識にそう言っていたんだ。
……あたしはきっと、誰かに自分のことをわかってほしかっただけなのかもしれない。
だからあの時、"笹川麻衣になんて名前、なりたくなかった"なんて言ったんだと思う。
放課後、先生はあたしの様子に気づいたのかあたしを呼び出してこう言った。
"いいか笹川。例え嫌いな母親でも、いつかは母親のありがたさがわかる時がくる"……と。
そして言葉を続けてこう言った。
"嫌いな母親でも、母親はには違いないんだ。……例え血が繋がっていなくても、母親は母親だ"