【完結】キミと運命と裏切りと涙。







どうして先生がそう言ったのかあたしには理解できなかったけど、先生はあたしのことをちゃんと考えてくれる。


ちゃんと向き合おうとしてくれるし、相談にも乗ってくれる。




"先生には、お前の気持ちがよくわかるぞ。先生も両親が嫌いだったからな"


先生は切なげに微笑みそう言っていた。




「……どうして嫌いだったんですか?」


その言葉が気になったあたしは、半信半疑のまま先生にそう問い掛けた。




"……俺を捨てたからだ"



そしたら先生は、グラウンドをまっすぐに見つめてそう呟いた。




普段の先生とは思えないのほど、その声は弱々しかった。
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