【完結】キミと運命と裏切りと涙。
*Episode14*〜好きだからこそ〜
Side咲哉
「……仁科、彼氏が呼んでる」
「え?あっ、うん。わかった」
俺は用件だけ伝えるとそのまま教室へ入った。
彼氏の方へ駆け寄る仁科は、どことなく嬉しそうだった。
「アイツ、いつの間にか彼氏できたのかよ」
彼氏と仲良く話す仁科を見て、日高がそう呟いた。
「……みたいだな」
まぁ仲良くしてるみたいだから安心した。
「でもさ、あれはアイツなりのケジメなのかもな」
「え?」
「ほら、アイツお前のこと好きだったろ?……お前のこと諦めようとしてたみたいだし」
「……かもな」