【完結】キミと運命と裏切りと涙。







思い出すといまでも蘇るんだ。


……あの時の小さな約束が。




「……っ」


あの日あたしたちは、公園の真ん中である約束を交わした。




……でもそれは叶うことはないかもしれないと諦めかけていた。


ううん、実際はそんな約束を覚えてるわけがなかった。




それはもう小さい頃の約束で、二度と叶うわけはないとすでに割り切っていた。


そう……あたしの中ではもうとっくに消え去っていた出来事だった。




なのにどうして……。


どうして今頃、あたしの目の前に姿を現したのだろうか。




……あたしにはわからない。
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