【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「……っ」
あたしはただひたすら通学路を歩いた。
なにも考えたくてただひたすら歩いた。
こんな状況になるなんて思ってもなかった……。
「ただいま」
あたしは家に帰るなりすぐに部屋に閉じこもった。
……いまはなにも考えたくない。
考えるのはイヤだ。
「お嬢様……どうかなされました?ずいぶん慌てていたようですが」
「っ……なんでもないよ」
「そうですか……あまりムリはなさらないでくださいね」
「……うん」
メイドが心配してくれてれのに、いまはウソしかつけない自分が悔しい。