【完結】キミと運命と裏切りと涙。







……なにかあったのか?


俺は笹川のことが気になって、家に行ってみた。




「……いえ、お嬢様は朝出かけたっきりまだ帰ってきてません」


「出かけた?」


「はい。朝早く家を出たまま戻ってきておりません」


「どこに行ったかわかりますか?」


「すみませんが……私は存じてません」


「そうですか……わかりました」


「お役に立てなくて申し訳ありません」


「いえ、気にしないでください。……こっちこそいきなり押しかけてしまってすいません。ではさようなら」


「……お気を付けて」




俺はそのまま家を出た。
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