【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「いえ……お嬢様は夕べから帰っておりません」


「え?帰ってきてないんですか?」


「はい。なんの連絡もありません」


「……そうですか」


「お嬢様は一体どこに行ったのか、私にも心当たりはないんです。……申し訳ありません」


「あっ、いえ……気にしないでください」


「あなたは心当たりないんですか?」


「いえ。俺にも心当たりは……」


「そうですか……」


「じゃあ俺はこれで失礼します。……お邪魔しました」


「お気を付けてお帰りください」


「……はい」




近くを探してはみたものの、結局見つからなかった。
< 367 / 544 >

この作品をシェア

pagetop