【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「いえ……お嬢様は夕べから帰っておりません」
「え?帰ってきてないんですか?」
「はい。なんの連絡もありません」
「……そうですか」
「お嬢様は一体どこに行ったのか、私にも心当たりはないんです。……申し訳ありません」
「あっ、いえ……気にしないでください」
「あなたは心当たりないんですか?」
「いえ。俺にも心当たりは……」
「そうですか……」
「じゃあ俺はこれで失礼します。……お邪魔しました」
「お気を付けてお帰りください」
「……はい」
近くを探してはみたものの、結局見つからなかった。