【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「あたしは昔からそうよ。冷たい人間だもの」


「……でも俺には心開いてくれてるよな、お前」


「そりゃあずっと一緒に居ればね。……あたしたちは一様、"幼なじみ"なんだから」


「でもいまは違う。俺とお前はもうすぐ"夫婦"になるんだから」


「……なんか勘違いしてない、アンタ」


「え?」


「言ったでしょ。……この結婚は愛のない結婚だって」


「でも俺にとってお前は、一番大切なヤツだよ。"幼なじみ"としても"妻"としても」


「……あたしはアンタなんか大切でもないし、正直どうでもいい存在よ。あたしが大切なのはあの人だけだもの」
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