【完結】キミと運命と裏切りと涙。

仁科に問いかけたってなんの答えも出ないことはわかってる。




「……あたしに聞かないでよ。そんなこと言われたってわかるわけないでしょ。これはアンタたち二人の問題なんだから、二人で解決するべきよ。それにあたしは、アンタたちのためになにもしてやれない」


仁科から返ってきた答えはとても冷たくて、現実を突き付けられたようだった。




「……だよな。ごめん」


「謝らないで。謝る前にすべきことはいくらだってあるでしょ」


「……ああ」


「悪いけどあたしは、他人の問題に口を挟むつもりはないわ。……それにいまはちゃんと大事なモノがある」