【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「頑張って。応援してるわ」
仁科はそれだけ言って俺の前から立ち去った。
……俺から見るに、仁科はもう昔のアイツじゃない。
俺を好きだった頃のアイツじゃない。
アイツは大事なモノを見つけてから変わったのかもしれない。
もう俺の手の届く距離に居ないのかもしれない。
……人はなにか大事なモノを見つけた時に、変わることができるのだろう。
仮に俺もそうだ。
笹川と出会ってからたくさん色んなことを学んだし、たくさんの壁に直面してきた。
それでも向き合うことで乗り越えられた。
笹川自身だって変わったんだ。