【完結】キミと運命と裏切りと涙。
「これはあの子から誰にも言わないでくれって頼まれてたの。……でもアンタ鈍いから、言わなきゃわかんないみたいだね」
「……うるせぇよ。話はそれだけか?」
「はっ?」
「用がねぇなら帰るわ。俺今日女と遊ぶ約束してんだよ」
「っ!?」
パシンッ!!
……それはほんの一瞬だった。
「いってぇ……なにすんだよ」
「アンタサイテーだね。笹川さんのこと好きなくせに、そうやって情けないことしてさ。……お願いだからフラフラと中途半端なことしないで!!」
ジンジンと痛む掌が、咲哉を叩いたことを物語っている。