【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……え?」


「あたし彼氏待たせてるから行くね」


「ちょっと待てよ。笹川は……笹川は俺を軽蔑してねぇかな」


「そんなのわかるわけないでしょ。……もし軽蔑されてるとしたら、それは自分の責任だと思ったほうがいいわよ」


「……だよな」


「でも安心して。彼女はアンタを軽蔑してないし、嫌いになってもない。……言ったでしょ。彼女はアンタを守るために別れたって」


「……それがなんなのか、教えてくれ」


「悪いけどそれはあたしの口からは言えない。……彼女から直接聞いて」


「なんでだよ。お前笹川になにがあったか知ってるんだろ?!」


「知ってるわよ。……でもあたしの口からは言えない」
< 429 / 544 >

この作品をシェア

pagetop