【完結】キミと運命と裏切りと涙。







「……お邪魔しました」


先輩の家を出て来た道を一人とぼとぼと歩く。




「……はぁ」


ため息をついて立ち止まってみる。




「麻衣!!」


そしていつも耳にするアイツの甲高い声。




「……宏輝」


「心配したんだぞ!!……一体どこに行ってたんだよ。こんな時間まで」


「……あたしがどこに居ようとアンタには関係ないでしょ。アンタに心配される義務はないわ」


「そんな言い方するなよ。俺がどれだけ心配したかわかってんのか?」


「知らないわそんなこと。……それにあたしは、心配してほしいなんて頼んだ覚えはない」
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