【完結】キミと運命と裏切りと涙。
Side麻衣
「理由がなんであれ、この事実を知った以上現実から目を背けることはできない」
もし宏輝があたしの"兄"だとしても。
信じたくはないけれど、宏輝があたしの義理の兄だってことに変わりはない。
……それが悲しみの奥にある"真実"だから。
「麻衣……結婚はなかったことにしよう」
「……わかった」
どんな理由であれ、あたしがもう一度先輩のもとに戻れるならそれでいい。
早く先輩の所に戻りたい。
宏輝がもし兄だとしても、あたしは宏輝のことを"幼なじみ"だって思ってる。
それがもしどんなに"残酷"だとしても。