【完結】キミと運命と裏切りと涙。
……でもどれだけ憎い宏輝が義理の兄でも、あたしは宏輝の妹でよかったと思う。
もし宏輝から事実を聞かなかったら、あたしはきっと後悔を背負って生きていくことになると思うから。
だから宏輝とちゃんと向き合えてよかったと思う。
もしそれがどれだけ憎い相手でも、あたしは宏輝と再会できてよかった。
「……宏輝」
「ん?」
「……あたしね、宏輝がお兄ちゃんでよかったよ」
「え?」
「宏輝とは幼なじみだけど、例え義理でもお兄ちゃんでよかった。……宏輝が本当のこと話してくれたから」
「……ああ、信じられないかもしれないけど」